武士の妻など先人について、独断と偏見で勝手な解釈をしながら、士業妻として学べる生き方の知恵をご紹介します。
サムライの妻 vol.2 山内一豊の妻 千代(見性院)
後世の女子教育において「内助の功」を語るときに必ずといってよいほど取り上げられている女性。
2006年に放映されたHNK大河ドラマ「功名が辻」でも人気。
教養高く、政治や外交にも優れ、賢妻として知られています。
1557年~1617年(戦国時代~江戸時代)
幼少期は、戦乱の世のため母とともに家を転々とする。
夫の一豊とは、12歳差。いとこ同士。
小さな石高の頃からを一国の大名になるまでを共にした糟糠の妻。
私が千代から学んだこと
1)夫を変えようとしない
2)嫉妬や狭量を夫に見せない
3)へそくりをつくる
千代がいなければ一豊が国持ち大名になるなどありえなかったとも言われるほど、二人三脚で戦国の世を生き抜いた夫婦。内に外に、賢くも無邪気な千代の処世術は、目を見張るものがあります。
この3つのポイントを参考にした士業妻にできる行動は?
1)夫を変えようとしない
‘夫を変えようとしなかった’からこそ
千代の賢さを夫婦で活かせたのだと想像します。
相手の性格は変えられない、ということをわかった上で
自分の接し方や伝え方を工夫してみると
相手も受け容れてくれるようになり、二人三脚で歩むことができるでしょう。
2)嫉妬や狭量を夫に見せない
今の時代に比べると、後継ぎがいないということはそれだけで負い目。
嫉妬や狭量もあったと想像するのは容易です。
しかし、夫が別の女性に生ませた子がいると知ったとき、千代はひがんだり、すねたりする自分を夫に見せませんでした。
そのときどのように夫に接したり、気持ちを整理したのかはとても興味がありますが、どうにもならないことを当たり散らしても自他ともにエネルギーを消耗するだけということを理解していたからこそだと思います。
3)へそくりをつくること
へそくりで夫に名馬(めいば)を買わせ、それが信長の眼にとまったエピソードは有名。
いつの時代でも日々の暮らしの中でへそくりをつくるには、工夫が必要です。
良いときも悪いときも、つつましい生活を心がけることは妻ができることの1つでしょう。
もしものため、老後のために、お金やエネルギー、健康についての備えをしましょう。
おわりに
一豊が亡くなったあとは、江戸から呼んだ甥っ子が二代目となり、千代は見性院となり隠居したそうです。
夫あっての自分。自分あっての夫。まさに支え合って生きていた夫婦だと伝わってきます。
相手が持つ美点を見つけられる着眼力とそれを尊敬し、励ますという愛情。ぜひ見習っていきたいですね。
ここに挙げた3つのポイント以外にも士業妻が千代さんから学べることが沢山あると思います。千代さんスゴイなぁ~と思ったら、自分はどうやって千代さんのスゴさを行動に取り入れてみようかと考えてみてくださいね。
私が読んだ文献
・功名が辻(1)~(4) 著:司馬遼太郎 (文春文庫)
・「一豊の妻」が教えてくれた幸せな生き方 著:大原敬子(ダイヤモンド社)
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